歯を失った際の治療法のひとつとして、見た目や噛み心地に配慮された「インプラント治療」が検討されることがあります。しかし、「インプラント手術」と聞くと「痛みが心配」「手術後は仕事を休まないといけないのでは?」と不安に思う方も少なくありません。実際のところ、手術中の痛みはどの程度なのか、術後の痛みはどれくらい続くのか、また、日常生活や仕事にどのような影響があるのか気になるところです。今回は、インプラント手術における痛みの経過や、仕事との両立についてわかりやすく解説していきます。
1. インプラント手術中の痛みを最小限に抑える方法
インプラント手術と聞くと「痛み」を不安に感じる方も多いかもしれませんが、医療機関では術中の痛みや不安を軽減するためのさまざまな対策がとられています。以下のような方法が一般的に用いられています。
①局所麻酔の使用
インプラント手術では、通常、局所麻酔が使用されます。歯ぐきに麻酔を注射することで、痛みを感じにくくする処置が行われます。麻酔が適切に効いている場合、骨を削る際の「振動」や「圧迫感」は感じるものの、「痛み」は比較的少ないとされています。
➁笑気麻酔や静脈内鎮静法の併用
痛みに対する恐怖心が強い方や、緊張しやすい方に対しては、「笑気麻酔」や「静脈内鎮静法」などが併用されることもあります。これらは意識を保ったままリラックスしやすくする方法として、患者さんの状態に応じて検討されます。
➂術前のカウンセリングとシミュレーション
手術前には歯科医師と事前にカウンセリングを行い、治療の流れやリスク、注意点について丁寧な説明が行われるケースが一般的です。また、シミュレーション画像などを用いた説明によって、不安や緊張が和らぐ効果も期待できます。
2. 手術後の痛みはどれくらいで落ち着く?
手術中の痛みは抑えられても、術後の痛みや腫れについて不安を抱える方も少なくありません。インプラント手術後の痛みの経過には一定のパターンがあります。
①術後2〜3日が痛みと腫れのピーク
インプラント手術の直後は麻酔の効果が残っているため、痛みを感じにくいことが多いですが、麻酔が切れるとジンジンとした痛みが出てくることがあります。痛みのピークは多くの場合、術後1〜3日後に訪れ、4日目以降には徐々に和らぐ傾向があります。
➁症状に応じて痛み止めを服用し症状を和らげる
歯科医師から処方される鎮痛薬を正しく服用することで、痛みを緩和できる場合もあります。必要以上に我慢せず、歯科医師の指示に従って薬を使うことが大切です。
➂腫れや内出血は一時的な変化として見られることも
手術部位や体質によっては、頬が腫れたり、軽い内出血が見られる場合があります。こうした症状は術後の自然な反応であり、1週間ほどで目立たなくなることが多いとされています。
④食事や睡眠への影響も徐々に軽減
術後数日は、負担をかけないよう、やわらかくて刺激の少ない食事が望ましいとされています。また、痛みや腫れで寝づらさを感じることもありますが、多くの方が数日で改善していくことが多いでしょう。
⑤術後1週間前後で落ち着くケースが多い
一般的に、術後1週間ほど経過すると、痛みや腫れが落ち着いてくる方も多くなります。ただし、体質や処置内容によって個人差があるため、経過に不安がある場合は歯科医師に相談することが大切です。
術後の痛みは通常一時的で、適切なケアや医師の指導に沿って経過を観察することが重要です。
3.インプラント手術後、仕事復帰に向けた術後の過ごし方と注意点
インプラント手術後、いつから仕事に復帰できるかは多くの方が気になる点です。回復の程度や仕事内容に応じて、無理のない範囲で判断することが大切です。
①デスクワークは比較的早期の復帰が可能なケースも
通常、インプラント手術は日帰りで行われます。身体への負担が少ないデスクワークの場合、術後の経過次第では早期に復帰される方もいます。ただし、痛みや腫れがある場合は無理せず安静に過ごすことが大切です。
➁身体を使う仕事は数日の休養を要することも
立ち仕事や力仕事の方は、術後の炎症反応を考慮して数日の休養をとる場合もあります。特に手術直後は、血行を促進するような行動を控えることで、腫れや痛みの悪化を予防しやすくなります。
➂出張や会議などの予定は余裕を持って調整を
術後は体への負担が残る可能性もあるため、重要な予定は手術から1週間ほどは避けるようにしましょう。
自身の回復具合に合わせて柔軟にスケジュールを設定しましょう。
④術後の食事はやわらかいものを中心に
手術後は、インプラントの周りに負担をかけないよう、やわらかくて消化のよい食事を選ぶことが望ましいとされています。食事内容に気を配ることで、患部への負担軽減が期待できます。
⑤運動や飲酒は控えめに
術後は、出血や腫れが強まる可能性があるため、運動や飲酒などは数日間控えるのが望ましいとされています。特に術後すぐは、安静に過ごす時間を意識しましょう。
術後の仕事復帰には個人差があるため、事前にスケジュールに余裕をもたせ、医師の指示を踏まえて判断することが重要です。また、術後のセルフケアや生活習慣にも気を配ることで、より良い経過が期待できるでしょう。
4. 堺市の歯医者 三国丘歯科クリニックのインプラント治療
堺市の歯医者 三国丘歯科クリニックのインプラント治療は、傷口を最小限に抑えながら短時間で適切な位置にインプラント体を入れるために、また、血管や神経などの位置を確認しながら手術を行うために、「XガイドⅡ 3Dナビゲーションシステム」を導入しています。
三国丘歯科クリニックではインプラント治療に注力し、以下4つのインプラント治療が可能です。
①抜歯即時埋入
歯を抜いた直後にインプラント手術をする方法です。歯や歯ぐき、あごの骨の状態などが良好な場合に適応することができ、歯のない期間を短くすることで歯肉や顎の骨の吸収を防ぎます。
②フラップレス埋入
歯肉の切開(フラップ)を行わないインプラント手術です。歯科用CTなど専門の機器や技術が求められ、対応できる歯科医院が限られたインプラント治療法です。
③インプラント即時荷重
手術当日から噛めるようにするため、インプラント体を埋入する手術と同時に仮歯を入れるインプラント手術です。
④フルインプラント
すでに上顎または下顎に歯がない患者さんに適用されるインプラント治療です。
4~8本のインプラントを埋入し、そのインプラントを支えとして12~14本のセラミックの歯を再建します。
インプラントの上に装着する人工の歯はセラミックの中でも強度が高く、汚れが付着しにくいとされるジルコニアを取り扱っています。
歯の形を決めるために行う口の中の型取りは、短時間で不快感が少なくなるよう、従来のゴム状の素材を口に入れる方法ではなく、口腔内スキャナーを使用したデジタルシステムを活用しています。
歯を失った場合の治療法には「ブリッジ」「入れ歯」もあります。ただし、周りの歯への影響を考え、一生涯快適な食生活を送るために、「インプラント」は最も良い選択肢と三国丘歯科クリニックは考えています。
保険適用外の治療ではありますが、堺市の歯医者 三国丘歯科クリニックは「長い目でみて後悔のない治療」をコンセプトに、使用する歯科材料にこだわり、国内外の技術を応用した低侵襲で長持ちするインプラント治療で費用以上の価値をご提供できるよう努めています。
▼インプラント治療の詳細はこちら
まとめ
インプラント手術では、局所麻酔や静脈内鎮静法などの方法が用いられ、手術中の痛みに配慮した対応が行われています。また、術後の痛みや腫れについても、一般的には2〜3日がピークとされ、1週間ほどで落ち着いてくるケースもあります。仕事への影響は、仕事内容や体調によって異なるため、無理をせず、医師の指示を参考にしながら復帰時期を判断しましょう。術後は定期的な通院とセルフケアに取り組むことで、段階的な回復を目指していくことができます。
堺市、三国ヶ丘周辺でインプラント治療後の経過や痛みに関してお悩みの方は、三国丘歯科クリニックまでご相談ください。
監修:理事長/院長 山本 英樹
経歴:
大阪府立 三国丘高校 卒業
大阪大学 歯学部 卒業
平成17年 大阪府下 インプラントセンター勤務
平成22年 三国丘歯科クリニック 開設
平成26年 医療法人英歯会 理事長就任
令和 6年 MID-G役員就任
その他受賞歴:
MID-Gマニュアルコース MVP
日本臨床歯科CADCAM学会 最優秀会員発表アワード
日本臨床歯科CADCAM学会認定医