インプラント治療は、失った歯を補う方法として広く知られていますが、「手術は痛いのでは?」と不安に思う方は少なくありません。歯ぐきやあごの骨に人工の歯根を埋め込む治療であるため、どうしても「外科手術」という言葉から強い痛みを想像してしまうこともあります。しかし実際には、麻酔や術後のケアを行うことで、痛みを軽減できることが多いとされています。今回は、インプラントの痛みについて、手術中や術後に起こりやすい痛みの原因、そして対処法について解説します。
1. インプラントはどのくらい痛い?手術中に痛みはあるのか
インプラント手術に対して「強い痛みを伴うのでは」と不安を抱く方は多いですが、実際には局所麻酔を用いるため、手術中に強い痛みを感じにくいとされています。ただし、麻酔が切れた後や翌日以降に違和感や痛みを覚える場合があります。ここでは手術中に考えられる痛みの要因を整理します。
①局所麻酔の効果
インプラント手術は通常、歯ぐきに局所麻酔を施して行います。むし歯治療の際と同じように、麻酔が効いている間は切開や骨の処置も痛みを感じにくくなります。
②麻酔の効き具合
まれに麻酔が効きにくい体質の方や、まれに十分に効きにくい場合があります。その際には処置中に軽い痛みを感じることがありますが、必要に応じて麻酔を追加して処置が行われます。
③処置時間の長さ
1本あたりは30分前後で埋入できることが多いですが、複数本の同時埋入や骨造成を伴う場合は長時間になることがあります。長い時間口を開けていると、痛みというよりも顎が疲れたり重たく感じたりすることがあります。
④術後の腫れや違和感
手術直後は麻酔が効いているため強い痛みを感じにくいですが、時間がたつと違和感や軽い痛みが出てくることもあります。そのような場合には、歯医者から処方される痛み止めによって、症状が落ち着くこともあります。
このように、インプラント手術中の痛みは麻酔によって軽減されますが、術後に軽度の痛みや不快感を伴う場合があります。不安を感じる場合は、事前に歯医者へ相談しておくことが大切です。
2. インプラント手術後に起こりやすい痛みの原因
手術後の痛みは、インプラント治療を検討する方にとって気になる点です。実際には、術後数日〜1週間程度で落ち着くことがありますが、その間に痛みや腫れが出る場合もあります。ここでは術後に起こりやすい痛みの主な原因を解説します。
①歯ぐきの切開と縫合
インプラントを入れる際には歯ぐきを切開する必要があるため、術後は縫った部分に痛みや腫れが出ることがあります。これは傷が治っていく途中で起こる自然な反応です。
②骨の処置による炎症
あごの骨にインプラントを入れる処置を行うことで、周囲に炎症が見られることがあります。その影響で、数日間は痛みや腫れが出ることがあります。
③感染のリスク
手術した部分に細菌が入り込むと感染が起こり、痛みや腫れが長引くことがあります。通常は抗生物質や消毒で予防されますが、口腔内の衛生状態が不十分だと炎症が強まることもあります。
④噛み合わせや力の影響
術後に無意識にかむ力がインプラント部位にかかると、痛みや違和感が強くなることがあります。特に就寝中の歯ぎしりや食いしばりが影響する場合もあります。
⑤個人差による痛みの強さ
体質や回復力によって痛みの感じ方は人それぞれ異なります。痛みに敏感な方や、もともと歯ぐきや骨がデリケートな方は、痛みを感じやすいこともあります。
インプラント手術後の痛みは一時的なもので、数日から1週間ほどで落ち着くことがあります。腫れや痛みが強いときでも、歯医者で処方される薬を使用することで症状がやわらぐこともあります。
3. インプラントの痛みを和らげるための対処法
インプラント手術後の痛みは一時的なものですが、適切な対処をすることで不快感がやわらぐことがあります。ここでは日常生活でできる工夫や歯医者での対応についてご紹介します。
①処方された薬の服用
手術後は痛み止めや抗生物質が処方されます。痛み止めは、痛みが強くなる前に服用することで効きやすくなります。抗生物質は感染を防ぐために欠かせないので、指示通りに最後まで服用することが大切です。
②患部を冷やす
手術直後から数時間は、氷や保冷剤をタオルに包んで外側から冷やすと、腫れや痛みが落ち着くことがあります。ただし長時間冷やしすぎると血流を妨げるため、1回15分程度を目安にしましょう。
③安静に過ごす
術後数日は激しい運動や長い入浴で血流が増えると、痛みや腫れが強くなることがあります。無理をせず、ゆっくり安静に過ごすことが回復につながります。
④食事の工夫
固い食べ物や熱い飲み物は患部に刺激を与えてしまいます。やわらかく冷ました食事を選び、術後しばらくは手術した部分を避けてかむようにすると負担を少なくできます。
⑤口の中を清潔に保つ
術後は強いうがいを避けつつ、やさしく歯ブラシやマウスウォッシュを使って、口の中を清潔にしておくことが大切です。歯医者からの指示に従ってケアを行いましょう。
インプラント手術後の痛みは、正しい対処を続けることで落ち着くことがあります。気になる症状があるときは自己判断せず、歯医者に相談することが大切です。
4. 堺市の歯医者 三国丘歯科クリニック 堺市インプラントオフィスのインプラント治療
堺市の歯医者 三国丘歯科クリニック 堺市インプラントオフィスのインプラント治療は、傷口を最小限に抑えながら短時間で適切な位置にインプラント体を入れるために、また、血管や神経などの位置を確認しながら手術を行うために、「XガイドⅡ 3Dナビゲーションシステム」を導入しています。
三国丘歯科クリニック 堺市インプラントオフィスではインプラント治療に注力し、以下4つのインプラント治療が可能です。
①抜歯即時埋入
歯を抜いた直後にインプラント手術をする方法です。歯や歯ぐき、あごの骨の状態などが良好な場合に適応することができ、歯のない期間を短くすることで歯肉や顎の骨の吸収を防ぎます。
②フラップレス埋入
歯肉の切開(フラップ)を行わないインプラント手術です。歯科用CTなど専門の機器や技術が求められ、対応できる歯科医院が限られたインプラント治療法です。
③インプラント即時荷重
手術当日から噛めるようにするため、インプラント体を埋入する手術と同時に仮歯を入れるインプラント手術です。
④フルインプラント
すでに上顎または下顎に歯がない患者さんに適用されるインプラント治療です。
4~8本のインプラントを埋入し、そのインプラントを支えとして12~14本のセラミックの歯を再建します。
インプラントの上に装着する人工の歯はセラミックの中でも強度が高く、汚れが付着しにくいとされるジルコニアを取り扱っています。
歯の形を決めるために行う口の中の型取りは、短時間で不快感が少なくなるよう、従来のゴム状の素材を口に入れる方法ではなく、口腔内スキャナーを使用したデジタルシステムを活用しています。
歯を失った場合の治療法には「ブリッジ」「入れ歯」もあります。ただし、周りの歯への影響を考え、一生涯快適な食生活を送るために、「インプラント」は最も良い選択肢と三国丘歯科クリニックは考えています。
保険適用外の治療ではありますが、堺市の歯医者 三国丘歯科クリニック 堺市インプラントオフィスは「長い目でみて後悔のない治療」をコンセプトに、使用する歯科材料にこだわり、国内外の技術を応用した低侵襲で長持ちするインプラント治療で費用以上の価値をご提供できるよう努めています。
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まとめ
インプラントは外科的な処置を伴うため、手術後には一時的な痛みや腫れを感じることがあります。しかし、麻酔や薬の使用、生活上の工夫によって、症状が落ち着くこともあります。手術中は麻酔によって強い痛みを感じにくく、術後の痛みも数日から1週間ほどで和らぐことがあります。正しい知識を持ち、歯医者の指示に従うことが、納得して治療を受けるために大切です。インプラントについてお悩みの方は、堺市の歯医者 三国丘歯科クリニック 堺市インプラントオフィスまでご相談ください。
監修:理事長/院長 山本 英樹
経歴:
大阪府立 三国丘高校 卒業
大阪大学 歯学部 卒業
平成17年 大阪府下 インプラントセンター勤務
平成22年 三国丘歯科クリニック 開設
平成26年 医療法人英歯会 理事長就任
令和 6年 MID-G役員就任
その他受賞歴:
MID-Gマニュアルコース MVP
日本臨床歯科CADCAM学会 最優秀会員発表アワード
日本臨床歯科CADCAM学会認定医