インプラント治療を検討している方の中には、「手術にどれくらい時間がかかるのか」「負担の少ない方法はないのか」という疑問をお持ちの方もいるのではないでしょうか。実際の治療時間や流れを事前に把握することで、心構えができるだけでなく、治療に対する不安も軽減されるかもしれません。今回は、インプラントの手術時間の目安や治療のステップ、できるだけ負担を抑える方法について詳しく解説します。
1. インプラント手術にかかる時間の目安
一般的に、インプラントの手術にかかる時間は、1本のインプラントを埋入する場合、30分〜1時間程度が目安とされています。ただし、以下のように患者さんの状態や治療内容によっては、手術時間が異なることがあります。
①手術本数による違い
埋入するインプラントの本数が多い場合は、その分手術時間も延びます。例えば、2〜3本の埋入であれば1時間〜1時間半程度かかることが一般的です。
②骨の状態による影響
顎の骨がしっかりしている場合は比較的短時間で済むことが多いですが、骨が足りない場合や骨を補う処置(骨造成)が必要な場合は、追加の時間が必要になることがあります。
③静脈内鎮静法を併用する場合
不安が強い患者さんには、うたた寝のような状態で手術を受けられる「静脈内鎮静法」を併用することがあります。この場合、準備や回復の時間を含めると全体で2時間前後になることがあります。
④ 一次手術・二次手術の違い
インプラント治療は通常、「一次手術(埋入手術)」と「二次手術(歯ぐきを開いて人工歯の土台を付ける手術)」の2段階に分けられることが多く、それぞれに30分〜1時間程度の時間がかかることが一般的です。最近の治療方法では、2次手術をしなくてよい場合もあります。
無理のないスケジュールを組むためにも、事前に手術内容や所要時間について歯科医師としっかり相談しておきましょう。
2. インプラントの手術の流れ
インプラント治療は、単に人工歯を埋め込むだけでなく、複数の段階を経て慎重に進められます。以下に、一般的な治療の流れを解説します。
①初診・カウンセリング
まずは患者さんの口腔内の状態を確認するため、レントゲン撮影やCT検査などを行います。全身の健康状態や治療に対する希望もヒアリングされ、治療方針が決まります。
②治療計画の立案と説明
検査結果に基づき、インプラントの本数や治療期間、必要な追加処置(骨造成など)を含めた具体的な治療計画を立てます。患者さんの同意を得た上で、手術の日程が決まります。
③一次手術(インプラント埋入)
局所麻酔または静脈内鎮静法を用いて、顎の骨にインプラントを埋め込みます。術後は数日間の腫れや軽い痛みがある場合もありますが、一般的には日常生活に大きな支障は出ないことが多いです。
④治癒期間(オッセオインテグレーション)
埋入後は、インプラントが骨と結合するまでの治癒期間が必要です。個人差はありますが、一般的に約2〜4か月程度が目安とされています。
⑤二次手術と型取り
治癒期間を終えたら、歯ぐきを少し切開してインプラントの頭部を出し、アバットメントと呼ばれる土台を取り付けます。その後歯型を取り、最終的な人工歯を製作・装着します。
⑥メンテナンス・定期検診
人工歯が装着された後も、インプラントを長く使い続けるためには定期的なメンテナンスが欠かせません。歯医者での定期検診や、日常の丁寧な歯みがきが大切です。
3. 負担を抑えたインプラント治療
インプラント治療に対する不安の多くは、「痛み」や「手術の負担」に関するものではないでしょうか。そこで、近年では患者さんの身体的・精神的な負担を軽減するために、以下のような治療法が導入されています。
①静脈内鎮静法の活用
治療中の緊張や恐怖心を和らげるために、静脈内鎮静法を用いることがあります。これはリラックスした状態で手術を受けられる方法で、うたた寝のような感覚で処置が進むため、手術中の記憶がほとんど残らないこともあります。
②サージカルガイドを使用した手術
CTデータをもとに作製された「サージカルガイド」という補助装置を使用することで、手術の精度が高まり、余計な切開を避けることが期待できます。結果として、手術時間の短縮や腫れ・痛みの軽減につながります。
③フラップレス手術
条件が合えば、歯ぐきを切開せずにインプラントを埋め込む「フラップレス手術」を選択できる可能性があります。この方法では出血や腫れが少なく、回復も比較的早いとされています。
④短時間・即日対応のケースも
骨の状態や条件によっては、抜歯からインプラント埋入、仮歯の装着までを1日で行う「抜歯即時埋入」や「即時負荷」といった治療法が適応されることもあります。
治療方法は患者さんの口腔内の状態によって適切かどうかを判断するため、歯科医師との十分な相談が大切です。
4. 堺市の歯医者 三国丘歯科クリニックのインプラント治療
堺市の歯医者 三国丘歯科クリニックのインプラント治療では、「XガイドⅡ 3Dナビゲーションシステム」を導入しています。このシステムにより、血管や神経の位置を確認しながら手術を行うことが可能で、傷口への負担を軽減し、手術時間の短縮を目指しながら、適切な位置にインプラント体を入れることができます。
また、インプラントの上に装着する人工の歯には、セラミックの中でも強度が高く、汚れが付着しにくいとされるジルコニアを取り扱っています。歯の形を決めるための型取りには、短時間で不快感を軽減できるよう、従来のゴム状の素材を使う方法ではなく、口腔内スキャナーを使用したデジタルシステムを導入しています。
歯を失った場合の治療法には「ブリッジ」や「入れ歯」もあります。しかし、周囲の歯への影響を考慮すると、インプラントは多くの方にとって有力な選択肢の一つと考えています。
保険適用外の治療ではありますが、堺市 三国丘歯科クリニックでは「長い目でみて後悔のない治療」をコンセプトに、使用する歯科材料にこだわり、国内外の技術を応用した低侵襲で長持ちするインプラント治療を提供しています。納得いただける治療を提供できるよう努めています。
まとめ
インプラント手術にかかる時間は一般的に30分〜1時間程度ですが、治療内容や患者さんの状態によって異なります。事前の検査とカウンセリングを通じて、適切な治療計画を立てることが重要です。
堺市・三国ヶ丘の歯医者 三国丘歯科クリニックでは、患者さん一人ひとりに合わせた治療計画をご提案しています。
インプラント治療を検討中の方は、堺市の歯医者 三国丘歯科クリニックにお気軽にご相談ください。
監修:理事長/院長 山本 英樹
経歴:
大阪府立 三国丘高校 卒業
大阪大学 歯学部 卒業
平成17年 大阪府下 インプラントセンター勤務
平成22年 三国丘歯科クリニック 開設
平成26年 医療法人英歯会 理事長就任
令和 6年 MID-G役員就任
その他受賞歴:
MID-Gマニュアルコース MVP
日本臨床歯科CADCAM学会 最優秀会員発表アワード
日本臨床歯科CADCAM学会認定医